プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
あたしたちの絆が深まった翌日の朝。

夏休み初日の部室に、一輝くんとともに入れば、あたしたちよりも先にきていたキャプテン。


「はよっす、早いな」


いつもと同じように声をかけてきた敦士だけど、いつもと違うことがひとつ。

すでにユニフォームに着替えている敦士の頭が、えらいさっぱりしちゃってる。


「おはよ......、てかなんで坊主?」


そのトレードマークの茶髪パーマがなくなり、丸刈りにされた頭は元々染めていたせいか、おしゃれ坊主みたいになってる。

おしゃれ、ってわけでもないだろうし、昨日までチャラ男ファッションだったのに、いきなり坊主にしてきた敦士に驚きが隠せない。


「あー、これは、なんつーか、ケジメ?
これからはマジで野球やるっていう気合い入れるため、みたいなアレだ」

「ふーん......」

「似合ってますね!
俺も気合い入れるために、坊主にしてきました!」


気合い入れるためっていうか、一輝くんはいつも坊主でしょ。

なぜか敦士が坊主にしたことを喜んでいる一輝くん。

言われてみると、一輝くんも昨日よりもさらに毛が短くなってる気がする。


なんだかよく分かんないけど、これで名実ともにチャラATSUSHIからマジメな野球部キャプテンに変貌をとげたわけだ。
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