プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
あきれたようにあたしたちを見てから、敦士は何かをひらめいたように、にやっと笑うと、一輝くんの肩を叩く。


「しかし、アレだな。
つーことは、ついに一輝もDT卒業か。
おめでとう、一輝!」

「はいっ!ありがとうございます!」

「......一輝くんと敦士って、ソッチ系の話するんだ?」


電車の中で変な話するなと言ったわりに、自分も同じようなネタをふってきた敦士と、恥ずかしげもなくそれに返事をした一輝くんを冷めた目で見ながら、ツッコミを入れておく。

男子だけの時はフツーにソッチ系の話してもおかしくはないんだろうけど、一輝くんと敦士って組み合わせが意外過ぎる。


今はあたしたちの間には全く色気のかけらもないけど、一応こんなんでも元カレだし。

一輝くんって秀のことは相当気にしてるみたいだけど、敦士のことはそこまで気にしてないみたい。

それだけ敦士を信頼してるってこと?


「あー......、まぁ、多少な」

「ふーん、まいいや。
で?そっちこそどうなの?最近は」


曖昧にごまかした敦士に話をふれば、やつは一瞬首をかしげた。


「は?俺がDTかそうじゃないか?」

「ちがう!誰がそんな話聞きたいのよ。
てか、知ってるから。
そうじゃなくて、最近イイ感じの女子はいないのかってこと」
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