プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
「にっしー、どこまでいくの」


みのるの手を引いたまま、ずんずん歩いていると、困ったようにみのるにとがめられ、ようやくあたしは足を止める。


グラウンドから離れた校舎の入り口。

ノリで連れ出しちゃったけど、よく考えたら、こんなとこまでくる必要なかった。


まあここでいいやと話を切り出そうとしたとき、見覚えのないスーツの人に気づく。


クールビズを意識してないのか、この暑いのにしっかりとネクタイまでしめた、パパと同じ年ぐらいの男の人。

こんな先生いた?


「......父さん。何してるの、こんなとこで」


お父さん!?
なんでこんなことにみのるパパが!?

みのるの顔をチラッと見てから、みのるパパの視線を感じそちらに視線を移す。


「先生に話があって、きた。

お前こそ何してるんだ?
勉強よりも今は野球がやりたいから、部活に入ったんじゃなかったのか。お前の言うやりたいことは、こんなところで女の子とチャラチャラ遊んでることだったんだな」


上から下までジロジロあたしを見たあとに、みのるの手をつかんだままの手に視線をとめ、みのるのパパはあたしを見下ろした。


......げっ。
初対面からいきなり印象が悪い。

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