プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
か、会話が続かないっ。

一輝くんが部屋を片付けてくると出ていってからというもの、最初に一言二言言葉をかわしたくらいで、あとはシーンという音が聞こえてきそうなくらいに静か。


もうっ、なんで初対面の彼ママと二人にするかな~っ......。

ていうか、なんで昨日のうちに片付けておかないの?


不自然な沈黙に耐えかねて、女同士視線を合わせてお互い作り笑顔を作る。


「一輝と付き合ってて、つまらなくない?
ほらあの子野球ばっかりで、面白い話のひとつもできないでしょ~?」

「へ!?そんなこと!
一輝くんは今までの男の中で一番面白いです!」

「そうなの~」


......しまった、今のはどう考えても失言。

これじゃまるで、あたしがたくさんの男と付き合ったことあるみたいじゃん。


......終わった。

手土産はかぶるし、初対面でギャル服でくるし、沈黙は気まずい。極めつけにはコレって。


一輝くんママの顔が見れずにうつむく。
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