プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
リビングに戻りづらいけど、あまりトイレに居座るのもまずくない?さすがにそろそろ戻らないとおかしいよね。


はぁ......。重い腰を上げて、ヨタヨタと廊下を歩く。


「かずくんごめんね~。
かずくんが女の子連れてくるなんて初めてだから、お母さん楽しみにしてたのに失敗しちゃったかも。
お母さん家族以外の人とお話しするのあんまり上手じゃないから~。

みどりちゃんにもうきたくないって思われてたら、どうしよう~」

「気にしすぎじゃなか?
そがん気にしとうのお母さんだけばい」


これは、一輝くんママと、一輝くんの声?
廊下を歩いてると、そんな声がボソボソと聞こえてきた。


「でも~みどりちゃん全然帰ってきてくれないわ。
きっと居心地悪かったのね~」


はぁとため息をつくお母さんの声。
さすがにここまで聞いといて、いつまでも盗み聞きはしていられない。

リビングに続くドアを勢い良く開ける。


「あ、あのっ!そんなことないです!
トイレ長くてすみません!

あたし緊張しちゃってました!
だから、あの!緊張してただけで居心地悪くなんてないです!」


あっ、一輝くんのお母さんの前では気を付けて私って言ってたのに、ついあたしって言っちゃった。ってもう今さらか。
< 225 / 623 >

この作品をシェア

pagetop