プリマネ！恋はいつでも真っ向勝負
｢いきなり子どもが出来たから結婚するってお姉ちゃんが言い出した時は大変でした。学校にバレたら大問題やけんね。ハハハ｣


大問題どころの騒ぎじゃない気がするんだけど。
ハハハで済ませる一輝くん、マジ心広い。


｢はぁ......。
なんか、一輝くんがやたら達観してる理由が今日分かった気がする｣


もう衝撃過ぎて、ため息しか出てこない。

一輝くんが純粋というか、ちょっとズレてる理由は納得。
達観せざるを得ない環境というか。


｢え？｣

｢なんでもない。大好きって言っただけ｣


やっばり意味が分からなかったのかまた聞き返してきた一輝くんに、先ほどと同じようなことを言って、本日二回目のキスをしようと、したのだけど。

今度は一輝くんから唇を奪われてしまった。


｢お母さんに会わせてくれてありがとう。
一輝くんの家族のことが知れて嬉しい｣


多少(？)衝撃の事実を知ったとしても、好きな人のことを知れるのはやっぱり嬉しい。一輝くんとの距離が近くなった気がして。


こうして、あたしと一輝くんは地獄の夏休みの合間に、ひとときの甘い時間を過ごした。


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