プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
きっとあたしたち、似たもの同士なんだ。


好きな人じゃなきゃキスもそれ以上もできない!ってほど純情でも身持ちもかたくない。

イケてる異性なら、まあできるよねってタイプで。
フリーの時だったら、状況次第ならしちゃうかもしれないし?

つまりまあちょっと軽いんだけど、かといって浮気二股全然オッケーでーすってほど、ゲスくもない。


そういうとこ、鏡でも見てるかのように、あたしと似てる。


似たもの同士で、小さい頃からずっと一緒だったあたしたち。

なんとなく、分からなくもないんだ、秀の気持ちも。
秀に先にマジな女ができてたら、きっとあたしも嫉妬してたと思うし。

あたしだって、秀のことは幼なじみ以上に親友以上に思ってきた。今だってそう。


だけど、違うんだ、はっきりと。
一輝くんと秀じゃ、全然違う。


「ぶっちゃけできるよ。
しようと思えばできるけどね、やっぱ違うよ。
好きとは、違う」


小学生たちが後ろを通りすぎるなか、全くポーカーフェイスを崩さない秀。


秀に一輝くんとのことを認めてもらわなきゃいけない義理なんてないし、べつに無視しとけばいいけど、それでもこいつには分かってほしいと思う。

たまにウザいけど、やっぱ大切な存在だから。
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