プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
ひとしきり目を合わせて笑いあった後に、理穂はひとつ息をのんでから、ピリッとした雰囲気であたしをまっすぐにみた。


「ごめんね、敦士くんがにっしーの元カレだってことは知ってるけど、私、敦士くんが好きなの。
にっしーとは、いつかちゃんと話さなきゃいけないと思ってた」

「あ、そこは気にしなくていいよ、あたしも敦士も気にしてないから。

それより、理穂はマジであんなんでいいの?敦士だよ?
理穂だったらいくらでも男選びたい放題っしょ?
だいたいアンタ敦士のこと三回もフッたらしいじゃん」


部内に元カノがいて、今カノには学校人気ナンバーワンアイドル理穂ってなると、噂話はマッハになりそうだけど、それはどうでもいい。

そんなことよりも、理穂はマジで敦士でいいのか。
あと、みのるよね。


「敦士くんのこと振るなんて、昔の私はどうかしてたんだと思う。昔の私を殴ってから穴に落として埋めたいくらいだよ」

「そこまで!?」

「うん。今までは色々気になって、大事なところで冗談で終わらせちゃってたけど、にっしーの言う通り、もう気にしないことにするね。

私、敦士くんに本気でアタックしてみる」


アタックって、ちょい古くない?

それはさておき、両手をグーにして、マジで敦士に攻めてく気合い十分の理穂。


あたし、もしかして余計なこと言った?

ごめんみのる、もう止められないわ。
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