プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負

5、良い関係

三日後のテスト最終日、つまり今日から部活開始の日。


憂鬱過ぎる、それはもう朝起きるのもおっくうなくらいに。

テストの出来はそれほど心配してないけど、部活に行くのが気が重い。


「にっしーテストおつかれさま。
部活行くよね?」

「行く行く。
そんながっちり腕掴まなくても、逃げたりしないから」


やっぱり心配だったのか、テストが終わったとたんに、わざわざあたしのクラスまで迎えにきた理穂。

そりゃ逃げたい気持ちが百パーセントなくなったかと言えば嘘になるけど、だからってもう逃げたりはしない。

がっちり組まれた理穂の腕を、ため息をつきながらさりげなく外した。




理穂に引きずられるように部室に行くと、来ているのはまだ一年のみ。

一輝くんもみのるもまだ来ていないことに、ほんの少しホッとする。


どっちみち会うわけだから、今さらジタバタしたってムダなわけなんだけど。先伸ばしにされるのもされるので、辛いものがあるよね。

死刑宣告を待っている受刑者の気分。
いっそのことさっさと宣告してほしいような、まだ死にたくないような。


複雑な気分で、日誌を書くためにカバンのなかのペンケースを探していると、それを教室に忘れてきたことに気づいた。


「教室に忘れ物した。
ちょっと行ってくるわ、すぐ戻ってくるから」


一応理穂に声をかけると、理穂は不安そうな顔であたしを見る。
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