プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
このままだとまたメンドーな謝罪合戦になることを察したあたしは、みのるが何か言ってくる前に、先手をうつことにした。


「先に言っておくけど、謝らないでよ?
何回も言うけど、あたしと一輝くんがダメになったのはみのるのせいじゃない」

「でも、まだ好きなんだよね?」

「......、もう好きじゃない。
過去の男に未練は持たない主義なの」


みのるの質問に一瞬逆のことを答えようとしたけれど、すぐに思い直す。

いくら初めて本気で好きになった人といっても、もう終わったこと過去のこと。いつまでも可能性もない片思いをウジウジとしてるのは性に合わない。

ていうか、あたしにそんなことできるわけない。


「過去って、まだ一週間くらいしか経ってないよね」

「一秒前から過去のことなの。
男があたしに未練を持つならまだしも、あたしが男に未練を持つのは許されないの。

一輝くんのことは友達としか思ってない。
言っとくけど、みのるもだからね?
あたしからの告白を断った時点で、もうみのるはナシになったから」

「え、あれ告白だったの?
......惜しいことしたかな」


いつもの穏やかな笑みを見せるみのるに、なんだか安心した。こんなことが言える元気があるんならもう大丈夫だ。
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