プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
そうだね、とおだやかな笑みを見せるみのるに、あれから確実に時間は過ぎていると改めて感じさせられる。


「あーあ......、みのるにも元カレにも彼女がいるってのに、なんであたしはまだ一人身なのか」


時がたって、回りはどんどん恋人ができていくなか、自分は一人でむなしくなる。

あたしが三ヶ月も男いないなんて、前代未聞。


ぼやいていると、みのるが驚いたようにあたしの言葉を聞き返してきた。


「え?一輝彼女いるの?」

「そっちじゃない。違う方の元カレ」

「ああ、敦士か」


内輪に元カレが多くなってきたから分からなくなってくる、とみのるは納得したようにうなずく。

多いっても、内輪じゃ二人しかいなくない?
一輝くんと、敦士と。

理穂と敦士も相変わらず順調で、というか仲良すぎるぐらい。ぶっちゃけバカップルぶりを見せつけられるのと、ノロケを聞かされるのがウザい。


「にっしーは狙ってる人もいないの?」

「狙ってる人ねー、彼氏はほしいんだけどね。
どうもここのとこ不調なのよね。
いいなと思う男もいないし」

「そうなんだ。
一輝は?最近仲良いみたいだけど、また付き合ったりしないの?」


ほら、やっぱり元カレと友達の枠を越えて親しくしてると、あらぬ誤解を受ける。

みのるは話の流れで普通に聞いてきただけだろうけど、他にも周りから、また一輝くんと付き合うんじゃないかとか散々勘ぐられてて、いちいち否定するのがメンドイ。


「それね、いろんな人に言われるけど、本気でナイから。
元カレとはよりを戻さない主義なの」
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