プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
「彼氏じゃないんだから、守ってくれなくてもいい。
一輝くんがいつまでもそばにいたら、新しい恋もできないよ」

「......そうですか。
余計なことしてすみませんでした」


うわ、しまった。
今の言い方はさすがにきつかったかも。

イライラしたままでいたら、つい突き放したみたいな言い方になってしまった。

さすがに一輝くんもムッとしたのか、プイッとあたしに背を向ける。


もう七時過ぎだからか、星が丘の生徒も誰もいないホームでたったふたり、気まずい時間だけが流れる。


「......あの!
俺たち友達なんですよね!?」


無言で電車を待っていると、何を思ったのか、勢いよくこちらを振り向く一輝くん。


「そうだよ!友達だよ!」


急に振り向いたかと思えば、はりつめたような表情で、声を張り上げてきた一輝くんにあたしも負けじと声を張り上げる。


「友達だったら、言いたいこと言ってもいいですか!」

「いいよ!なんでも言ってこい!」


一輝くんにつられて部活中みたいな声の出し合いをしたあとに、一輝くんはまっすぐにあたしをみつめて、少し声のボリュームを落とした。
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