プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
友だちにはなれない、と言うのなら。
一体何を言いにきたの?

続く言葉を聞きたくないような聞きたいような。
不安と期待が入り混じって、頭がどうにかなりそう。


「じゃあなに」


動揺を隠そうとそればかりに気をとられていたら、口から出た言葉は異様にそっけないものになってしまった。

内心焦ったけど、一輝くんはそんなことは気にしてないようで、ずっと同じ表情のまま。


「告白しにきた」

「......」


何か言葉を返そうとしたのだけど、何一つ言葉にならなくて、結局無言のまま椅子に座っているあたし。

そんなあたしに、一輝くんは一歩近づく。


「あのとき話も聞かずに一方的に責めたりしてごめん。
その後も無視してごめん。
別れてからもたくさん傷つけて、ごめん。
それから......」


一輝くんはいったん言葉を切ると、さらにもう一歩近づいて、真剣な目でただじっとあたしの目を見てきた。

何も言わなくても、彼の目を見れば、全てが伝わってくるようで、なんだか......。


「本当はずっと好きだったのに、そう言えなくてごめん。
付き合う前も、別れてからも、それから今も、
俺は、みどり先輩が大好きです」


胸が、痛い。

待ち望んでいた言葉なのに。
付き合っていた頃みたいに、まっすぐにあたしを見て伝えてくれた、きっと嘘偽りのない気持ち。

本当ならすぐに、あたしもと一輝くんの胸に飛び込みたかったけど、それはできなかった。

一輝くんがあまりにも純粋で、まっすぐ過ぎたから。

告白を聞いて嬉しいよりも先に、胸が痛んだ。
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