プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
「......二人とも一回落ち着こう。まず座って」


相当熱が入っていたあたしたちだったけど、ようやくあたしと一輝くんの方を見てくれたパパにそう言われてしまっては、座らないわけにはいかない。

あたしも一輝くんも素直にそれに従い、すとんとソファに腰を下ろす。


「一輝くんが初対面でおとうさんって呼んだことも全く気にしてないし、いきなり遅い時間に家に上がり込んでたことも全然怒ってない」

「絶対気にしてるし、怒ってるよね」


わざわざそんなことを言ってくるってことは絶対怒ってるよね。無表情のままのパパはあたしの言葉はスルーして、それから少しだけ表情をゆるませた。


「二人とも真剣みたいだし、付き合うことにも反対しない。それから先のことは......、ゆっくり考えていけばいいんじゃないかな」


お?意外とあっさり?


「ただ、これだけは言わせて」


予想よりもあっさりとお許しが出たのに喜びかけたのも束の間、再び表情を固くしたパパに自然とあたしも体に力が入る。

いったい何言われるんだろう、と。
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