プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
「一輝くんのお父さんのこと知ってるの?」
お父さんって言ったあとに、お母さんかもと思い直したけど、パパは柔らかい笑みを浮かべてうなずいた。
「そうだよ、一輝くんのお父さんのことは子どもの頃からよく知ってる。中学高校と部活も一緒だったし、九州に転勤になる前まではちょくちょく会ってたよ」
最近連絡とってなかったけど、こっち帰ってきたことも、子どもの名前も知ってたから、もしかしてと思ってさっき電話してみたらやっぱり知り合いだった、とパパはどこか懐かしそうに話してくれた。
恋人で、同じ甲子園という夢を目指すあたしたち。
その親同士も、かつては一緒に白球を追いかけた仲間だったなんて、そんな偶然あるんだ......。
秀のパパとも親子二代の付き合いだけど、まさか一輝くんともそうだったなんて。
信じられないような、運命的でちょっと嬉しいような、不思議な気持ちで、一輝くんと顔を見合わせる。
「高校も同じってことは、ママとも知り合いなの?」
今まで終始穏やかで優しい表情を浮かべていたパパだったけど、そう聞いたとたんに表情を曇らせ、ため息をついた。
「......そうなるね」
なんなの?
ママはパパと同じ高校の野球部のマネージャーだったんだから、当然一輝くんパパと知り合いだったはず。
なんでそれだけのことを聞いただけで、そんな感じなの?
もしかして......、小野って名前の女にフラれたんじゃなくて......。
ま、いいや。せっかく交際認めるって言ってくれたのに、これ以上つついて、やぶへびで怒らせたくもない。
ひとつの仮説を考えてみたけど、それは心の中だけに留めておくことにした。
お父さんって言ったあとに、お母さんかもと思い直したけど、パパは柔らかい笑みを浮かべてうなずいた。
「そうだよ、一輝くんのお父さんのことは子どもの頃からよく知ってる。中学高校と部活も一緒だったし、九州に転勤になる前まではちょくちょく会ってたよ」
最近連絡とってなかったけど、こっち帰ってきたことも、子どもの名前も知ってたから、もしかしてと思ってさっき電話してみたらやっぱり知り合いだった、とパパはどこか懐かしそうに話してくれた。
恋人で、同じ甲子園という夢を目指すあたしたち。
その親同士も、かつては一緒に白球を追いかけた仲間だったなんて、そんな偶然あるんだ......。
秀のパパとも親子二代の付き合いだけど、まさか一輝くんともそうだったなんて。
信じられないような、運命的でちょっと嬉しいような、不思議な気持ちで、一輝くんと顔を見合わせる。
「高校も同じってことは、ママとも知り合いなの?」
今まで終始穏やかで優しい表情を浮かべていたパパだったけど、そう聞いたとたんに表情を曇らせ、ため息をついた。
「......そうなるね」
なんなの?
ママはパパと同じ高校の野球部のマネージャーだったんだから、当然一輝くんパパと知り合いだったはず。
なんでそれだけのことを聞いただけで、そんな感じなの?
もしかして......、小野って名前の女にフラれたんじゃなくて......。
ま、いいや。せっかく交際認めるって言ってくれたのに、これ以上つついて、やぶへびで怒らせたくもない。
ひとつの仮説を考えてみたけど、それは心の中だけに留めておくことにした。