プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
そんなことを考えていたら、浮かない顔のまま、パパはソファから立ち上がった。


「今日は疲れたから、もうシャワー浴びて寝るよ」


言葉通り本気で疲れてるのか、パパはふらふらと廊下の方へ歩いていく。

疲れさせたのは半分は、ていうか半分以上はあたしのせいかもしれないけど、心なしかその後ろ姿は、スーツまでいつもよりヨレヨレのような気がする。


今日だけでだいぶダメージ与えちゃったよね。

ちょっとだけ申し訳なく思いながら、その後ろ姿を見送っていると、おもむろにパパは立ち止まり振り向いた。


「そうだ。
今日はもう遅いから、一輝くんも泊まっていっていいよ」


やっぱり疲れたような顔をしていたけれど、それでも少しだけ笑みを浮かべて、そんな提案をしてくれたパパに、びっくり嬉しくてソファから飛び上がる。


「えっ!?いいの!?
やったぁ!さすがパパ!話が分かる!」

「......裕貴の部屋に泊まってもらって。
許すのはそこまでだから」


ちっ、そこまで甘くなかったか。


「......はーい」


喜びを隠そうともせず、全身で喜びを表していたあたしに、あきれたようにそう釘を刺してきたパパに内心舌打ち。

まだ何も言ってないのに、なんで心読まれてるの。
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