プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
「......あのさ、今日秀と話してなかった?
何て言われたの?」
それきりまた何も言わなくなった一輝くんの少し前を歩きながらも、話をふった。
「この打席でみどりを賭けよう。
敗けた方が身を引こう、って言われました」
このごに及んでそうくるとは思わず、びっくりを通り越して、なんか腹が立つ。
たぶん、秀がそれを持ち出してきた理由がなんとなく分かったから。ていうか、たぶんあたしが考えてる理由で間違ってない。
「は?まだそんなこと言ってたの?
まさか、それにのったわけじゃないよね?」
「のってない。約束したけん」
「......そう。それなら、いいんだけど」
あたしを景品にしないで、前にそう言ったこと覚えててくれたんだ。
口ではそう言いつつも、やっぱり浮かない顔の一輝くんはとても言葉通りとは思えなかった。
「何も変わらないからね?
あたしが好きなのは、一輝くんだよ」
あたしの心からの訴えむなしく、相変わらず特に反応のない一輝くんに苛立ちさえ感じる。
追いついてもすぐに引き離される銀月館との点差みたいに、縮まらない距離がもどかしい。
ていうか、今日の試合の途中までは良い感じだったのに、何でこうなるのか。
何て言われたの?」
それきりまた何も言わなくなった一輝くんの少し前を歩きながらも、話をふった。
「この打席でみどりを賭けよう。
敗けた方が身を引こう、って言われました」
このごに及んでそうくるとは思わず、びっくりを通り越して、なんか腹が立つ。
たぶん、秀がそれを持ち出してきた理由がなんとなく分かったから。ていうか、たぶんあたしが考えてる理由で間違ってない。
「は?まだそんなこと言ってたの?
まさか、それにのったわけじゃないよね?」
「のってない。約束したけん」
「......そう。それなら、いいんだけど」
あたしを景品にしないで、前にそう言ったこと覚えててくれたんだ。
口ではそう言いつつも、やっぱり浮かない顔の一輝くんはとても言葉通りとは思えなかった。
「何も変わらないからね?
あたしが好きなのは、一輝くんだよ」
あたしの心からの訴えむなしく、相変わらず特に反応のない一輝くんに苛立ちさえ感じる。
追いついてもすぐに引き離される銀月館との点差みたいに、縮まらない距離がもどかしい。
ていうか、今日の試合の途中までは良い感じだったのに、何でこうなるのか。