プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
「榎本実か......」
「なに?敦士知ってんの?同じクラスとか?」
「いや、高校入ってからはしゃべってねーけど、中学の時にちょっとな......。つーか、たぶんそいつ、もう野球やらねぇと思う」
「ふーん?」
敦士の含みを持たせたような言い方が気になったけど、何にしても、榎本実もダメなら、これで振り出しに戻ったわけだ。
あとは、違うピッチャー経験者を勧誘するか。
それとも、今いる部員でピッチャーに向いてそうな人にピッチャーやらせるか。
「......。
しゃ、しゃあねぇなー、俺がピッチャーやってやっても、」
うーん、と考えこんでいたら、敦士がこっそり立ち上がろうとした。
それと同時に、一輝くんが勢いよく音を立てて椅子から立ち上がったので、敦士が何やら言っている声はすっかりかきけされてしまった。
「やっぱり、実先輩のことあきらめきらんばい!
今の時間ならまだ図書室に残っとうかもしれん、再チャレンジしてきます!」
「よっし!それでこそあたしの一輝くん!
あたしもついてく!」
榎本実に再チャレンジするらしい一輝くんを追って、あたしも部室を出ていく。
あとには、敦士ただひとりが部室に残された。
「だから、俺の話を聞こうか」
「なに?敦士知ってんの?同じクラスとか?」
「いや、高校入ってからはしゃべってねーけど、中学の時にちょっとな......。つーか、たぶんそいつ、もう野球やらねぇと思う」
「ふーん?」
敦士の含みを持たせたような言い方が気になったけど、何にしても、榎本実もダメなら、これで振り出しに戻ったわけだ。
あとは、違うピッチャー経験者を勧誘するか。
それとも、今いる部員でピッチャーに向いてそうな人にピッチャーやらせるか。
「......。
しゃ、しゃあねぇなー、俺がピッチャーやってやっても、」
うーん、と考えこんでいたら、敦士がこっそり立ち上がろうとした。
それと同時に、一輝くんが勢いよく音を立てて椅子から立ち上がったので、敦士が何やら言っている声はすっかりかきけされてしまった。
「やっぱり、実先輩のことあきらめきらんばい!
今の時間ならまだ図書室に残っとうかもしれん、再チャレンジしてきます!」
「よっし!それでこそあたしの一輝くん!
あたしもついてく!」
榎本実に再チャレンジするらしい一輝くんを追って、あたしも部室を出ていく。
あとには、敦士ただひとりが部室に残された。
「だから、俺の話を聞こうか」