絶叫脱出ゲーム～奴隷部屋カラ今スグ逃ゲロ～②

メールを数件分確認しただけでもその手段は馴れているように見える。


だとしたら、はやり優也さんが《奴隷部屋》に入れられたのは今回が初めてではないのだろう。


自分の推理が現実のものとなって突き付けられ、あたしは小さく震えた。


もう少しであたしも優也さんの都合のいい女になってしまう所だった。


でも、問題はまだある。


スーツの男からもらった封筒の中身の確認できていない事が、あたしにとって一番の障害だった。


今更になって封筒を見せてくれと頼むのも、不自然すぎる。


そうこう考えているうちに優也さんがトイレから戻ってきた。


「珍しく男子トイレが混んでたよ」


そう言いながら優也さんは元の席に座る。


スマホの場所や向きが少し違ったかもしれないが、優也さんはそれには気が付かなかった。