絶叫脱出ゲーム~奴隷部屋カラ今スグ逃ゲロ~②
☆☆☆

お風呂からあがったあたしは自室でカレンダーを見ていた。


翔吾と一緒に自殺しようとしたのが6月6日の昼頃だった。


今日の日付は6月7日。


24時間と少しであれだけの事が起こっていたのかとおもうと、急に体のだるさを感じた。


ベッドに横たわると、そのまま底なし沼へと引きずり込まれそうな睡魔を感じる。


そんな中で、あたしは無理やり目をこじ開けていた。


一階からはお母さんが夕飯を作る包丁の音が聞こえてくる。


まずは部屋着に着替えようと、クローセットを開く。


するとそこには見慣れない服が何着もズラリと並んでいて、あたしは小さく悲鳴をあげて後ずさりをした。


「なに……これ……」


手を伸ばし、見慣れない服の一枚を手に取る。


それは《mother》を出る時に着たようなサマーセーターだった。
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