絶叫脱出ゲーム～奴隷部屋カラ今スグ逃ゲロ～②

《そこでだ。奴隷候補を朱里ちゃん1人で決めて行くのは大変だろうし、やっぱり俺も一緒に探そうと思うんだ》


「え？　でも優也さんは人脈が少ないんですよね？」


《あぁ。でも、朱里ちゃんが候補を選んだ後、その人物が本当にふさわしいかどうか考える事くらいなら、俺にもできる。


そうすれば、俺たち2人が奴隷を選んだ事になって、朱里ちゃんの精神的な負担も軽減されるんじゃないか？》


優也さんの言葉に、あたしの胸はジンッと熱くなった。


正直あたし1人で行動しなきゃいけないのは辛かった。


《mother》の中で頑張ってくれた優也さんのために、逃げちゃいけないと思っていた。


でも、こうしてちゃんと支えてくれるなら精神的にも全然違う。


「ありがとうございます！」


《いいや、お礼を言うのは俺の方だよ》


「え？」


《相手が朱里ちゃんで……好きな女の子でよかった。だから俺は頑張れるんだ》
優也さんの優しい声が、耳をくすぐる。


「あたしも……優也さんが好きです」