絶叫脱出ゲーム～奴隷部屋カラ今スグ逃ゲロ～②

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6月8日、月曜日。


あたしはいつもよりも早く目が覚めた。


ハッと息を飲む音と同時に目を開けると、見慣れた天井が見えてホッと息を吐き出す。


なにか、すごく嫌な夢を見ていたような気がする。


次から次へと人が死んで行く、灰色の部屋の夢。


ベッドから起き上がり、部屋を出ようとした時鏡に自分の姿が写り、あたしは立ち止まった。


見慣れないハイネックのサマーセーター。


これが熱くて汗をかいたんだ。


そう思い首元に手をかける。


その瞬間、ハイネックの下の冷たい金属に指先が触れた。


「……夢じゃなかったんだ……」


灰色の部屋も、死んで行った人たちも。


あたしはグッと拳を握りしめ、部屋を出た。


家の中はまだ静かで、両親は起きていないようだ。


足音を立てないようにキッチンへ向かい、冷蔵庫からミレラルウォーターを取り出して飲む。


冷たい水が心地よく体の中へ入って行く。