絶叫脱出ゲーム~奴隷部屋カラ今スグ逃ゲロ~②
優也さんの、なんの感情もこもっていない言葉が鼓膜を震わせた。
「……やっぱり、そうですよね」
そう言うあたしの声にも、なんの感情もこもっていなかった。
公恵と彩美を並べれば、みんな公恵の方が奴隷として相応しいと思って当然だ。
「じゃぁ、これチケットな」
ズボンのポケットから茶色い封筒を取り出し、その中からチケットを一枚あたしに差し出してきた。
それはなんの変哲もないチケットだった。
白い紙に《mother》と大きく書かれていて、その下には《6月13日土曜日17時、現地集合》と、書かれている。
「これがチケット……?」
裏は真っ白でなにも書かれていない。
奴隷になるためのチケットにしては簡素な作りだ。
「あぁ。なんのチケットかわからない分、使いやすいと思う」
その言葉にあたしはチケットから顔を上げた。
「できれば、奴隷候補それぞれが必ず現地に現れるようなイベント内容を考えた方がいい。
正木公恵ちゃんの場合は、好きなバンドのライブだとでも言えば食いつくだろう。
でも、同じチケット5枚をクラスメート5人に渡すと言う事は、イベント内容があからさまに違うようじゃ怪しまれる」
「……つまり、公恵を選ぶのなら、似たようなタイプを選んだほうが自然。って事ですね」
「あぁ」
あたしの言葉に優也さんは頷いた。
「……やっぱり、そうですよね」
そう言うあたしの声にも、なんの感情もこもっていなかった。
公恵と彩美を並べれば、みんな公恵の方が奴隷として相応しいと思って当然だ。
「じゃぁ、これチケットな」
ズボンのポケットから茶色い封筒を取り出し、その中からチケットを一枚あたしに差し出してきた。
それはなんの変哲もないチケットだった。
白い紙に《mother》と大きく書かれていて、その下には《6月13日土曜日17時、現地集合》と、書かれている。
「これがチケット……?」
裏は真っ白でなにも書かれていない。
奴隷になるためのチケットにしては簡素な作りだ。
「あぁ。なんのチケットかわからない分、使いやすいと思う」
その言葉にあたしはチケットから顔を上げた。
「できれば、奴隷候補それぞれが必ず現地に現れるようなイベント内容を考えた方がいい。
正木公恵ちゃんの場合は、好きなバンドのライブだとでも言えば食いつくだろう。
でも、同じチケット5枚をクラスメート5人に渡すと言う事は、イベント内容があからさまに違うようじゃ怪しまれる」
「……つまり、公恵を選ぶのなら、似たようなタイプを選んだほうが自然。って事ですね」
「あぁ」
あたしの言葉に優也さんは頷いた。