絶叫脱出ゲーム~奴隷部屋カラ今スグ逃ゲロ~②
☆☆☆
公恵にチケットを手渡した後、案の定公恵の友人たちが興味をもったようで近づいてきた。
「なんでもないよ。動物園のチケットをもらっただけ」
数人の友人に囲まれながら公恵はそう言い、チケットをポケットにしまった。
動物園なんて信じるわけもなく、周囲の子たちはまだ公恵の様子を伺っている。
それを離れた場所から確認しながら、あたしは息を吐き出した。
あのチケットに興味を持った子は、きっとあたしに声をかけてくるだろう。
その中から奴隷候補を選び、チケットを渡すんだ。
「ねぇ、何を渡してきたの?」
彩美にそう声をかけられて、あたしは「動物園のチケットだよ」と、公恵と同じ嘘をついた。
「動物園?」
彩美はけげんそうな顔をする。
公恵と動物園が結びつかないのだろう。
あたしもそうだ。
公恵は動物を見て喜ぶタイプには見えない。
もう少しまともな嘘をつけばよかったのにと思う。
「隣街に大きな動物園が新しくできたらしいよ?」
「へぇ?」
彩美は首を傾げながらも頷いたのだった。
公恵にチケットを手渡した後、案の定公恵の友人たちが興味をもったようで近づいてきた。
「なんでもないよ。動物園のチケットをもらっただけ」
数人の友人に囲まれながら公恵はそう言い、チケットをポケットにしまった。
動物園なんて信じるわけもなく、周囲の子たちはまだ公恵の様子を伺っている。
それを離れた場所から確認しながら、あたしは息を吐き出した。
あのチケットに興味を持った子は、きっとあたしに声をかけてくるだろう。
その中から奴隷候補を選び、チケットを渡すんだ。
「ねぇ、何を渡してきたの?」
彩美にそう声をかけられて、あたしは「動物園のチケットだよ」と、公恵と同じ嘘をついた。
「動物園?」
彩美はけげんそうな顔をする。
公恵と動物園が結びつかないのだろう。
あたしもそうだ。
公恵は動物を見て喜ぶタイプには見えない。
もう少しまともな嘘をつけばよかったのにと思う。
「隣街に大きな動物園が新しくできたらしいよ?」
「へぇ?」
彩美は首を傾げながらも頷いたのだった。