絶叫脱出ゲーム~奴隷部屋カラ今スグ逃ゲロ~②
「ねぇ、昨日からチケットチケットって、なんのこと?」


彩美にそう聞かれて、あたしはドキッとした。


「べ、別に何でもないから」


慌ててそう言い、話題をそらそうとする。


しかしそれが逆に不自然になってしまい、彩美がジッとあたしを見てくる。


心臓はドクドク言い始め、手に汗をかいた。


「……《mother》で、土曜日にイベントがあるの……」


あたしは小さな声でそう言っていた。


優也さんに渡されたにせチケットはまだある。


念の為沢山用意して、もう数人に渡しておくことになったのだ。


そして、当日来てくれた早い順番で本物のチケットを渡す。


そうすれば、5人確実に集まる可能性は格段に高くなる。
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