絶叫脱出ゲーム~奴隷部屋カラ今スグ逃ゲロ~②
あたしはスカートの中にあるチケットを指先で確認した。
これは偽物のチケットだ。
渡しても、松田さんが当日来なければいいだけだ。
でも……これで、彩美をぬいた5人がそろう。
そう思うと、自然と手が震えていた。
「あたしにも、同じチケットをくれない?」
松田さんの声が鼓膜を揺るがす。
だめ、渡しちゃだめ。
松田さんはこれから幸せにならなきゃいけない。
辛い思いをした分、笑ってほしい。
頭の中でそう繰り返しポケットから出しかけたチケットを、元に戻す。
「あたし、平気なふりをしてたけど本当は寂しかったんだ」
あたしは松田さんを見た。
彼女は少し目を伏せて、だけどとても穏やかな表情をしていた。
「こんな自分と仲良くしていると、相手の子まで悪い噂が立ってしまう。
だから、仲良くしたくてもできなかった……。こうしてクラスメートの子と会話ができるなんて、思ってもいなかった」
これは偽物のチケットだ。
渡しても、松田さんが当日来なければいいだけだ。
でも……これで、彩美をぬいた5人がそろう。
そう思うと、自然と手が震えていた。
「あたしにも、同じチケットをくれない?」
松田さんの声が鼓膜を揺るがす。
だめ、渡しちゃだめ。
松田さんはこれから幸せにならなきゃいけない。
辛い思いをした分、笑ってほしい。
頭の中でそう繰り返しポケットから出しかけたチケットを、元に戻す。
「あたし、平気なふりをしてたけど本当は寂しかったんだ」
あたしは松田さんを見た。
彼女は少し目を伏せて、だけどとても穏やかな表情をしていた。
「こんな自分と仲良くしていると、相手の子まで悪い噂が立ってしまう。
だから、仲良くしたくてもできなかった……。こうしてクラスメートの子と会話ができるなんて、思ってもいなかった」