絶叫脱出ゲーム~奴隷部屋カラ今スグ逃ゲロ~②
「どうしたの? 驚いた顔して」


彩美がそう言い、首を傾げる。


「う、ううん。なんでもない」


あたしは慌ててそう言い、自分の席に座った。


カバンの中の教科書を引き出しにうつしながらも、心臓はバクバクと大きな音を立てていた。


心の準備が全くできていない状態で彩美に会ってしまったから、余計に意識してしまっている。


「朱里、今日はちゃんと課題をしてきたんでしょうね?」


彩美がクルッと振り向いてそう言ったので、あたしは「へ?」とまぬけな顔をしてしまった。


「もぉ~。また忘れたの?」


呆れてそう言う彩美。


「課題なんて出てたっけ?」


「はぁ? もしかして朱里、あたしが送ったメッセージ読んでないの?」


そう言われ、あたしは慌ててスマホを取り出した。
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