シュールな関係
そして覚悟して

わたしは昨日の出来事を包み隠さず全て話した。



いきさつをすべて聞き終えた晴人がゆっくり口を開いた。



「昨日は姉ちゃんが何もなかったとはいえ

そんなお金の一部でも養って貰っても

借金の返済に使っても全然嬉しくないよ


一之瀬さんの服、高かったんだろ?

着用分は仕方ないけど

その他、足らない分は分割にしてもらおう


服と靴もすぐに返品すること!




で、俺もバイト増やすから



だからもらった分全部返せよ


じゃないと俺 姉ちゃんを軽蔑するわ」



結果を真摯に受け止めてくれて、なおかつ協力を惜しまない弟に頭が上がらない



「うんゴメン そうする…」



「それに今日の件も、一度約束をしたのに親に惑わされて

裏切るとはひどいんじゃない?


一之瀬さんは姉ちゃんを信頼して頼んだんだよ?




いつもの調子で流されちゃったんだろ?」


「だって…」


「だって、もないよ

ちゃんと受けたことは最後まで責任を取らないと。


それは裏切り行為だよ




一之瀬さんの人生を決めるのは自分

両親や姉ちゃんが押し付けるのはただの押し売り!」



「でも、御曹司だよ」



「それが何なの?

御曹司が、息子が会社を継ぐべきとは限らない

出来る実力の人がすればいいことだろ?



生れた時からエリート、結婚相手も用意され、決められたルートを歩く

それもありかもしれないけど


一之瀬さんってそんなタイプの人じゃないだろ?



今まで一緒に仕事してきて何を見てるの姉ちゃん?」


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