シュールな関係
「それと言い忘れてたけど
昨日の晩に一之瀬さんが家に来たから」
「えぇぇぇっ~~~!?
一之瀬さんが家に来たの?
居留守使った?
もしかして…出た?」
晴人が出たと頷く。
「それでどう答えたの!!?」
顔面蒼白でスプーンを落とす。
「とりあえず、ほんとのコト
『姉ちゃんは一之瀬さんに殺されるから高跳で帰らない』
って伝えたから」
「な、なんでそんなこと言うのよ!!!」
「じゃないと昨日は家の前から帰らなかったと思うよ
結構思いつめたような顔してたし。
俺なりに一之瀬さんから姉ちゃんを守ったんだせ
それともベロンベロンになってる姿で帰って
修羅場になるのを見られたかった?」
それはそれで恐ろしく首を横にブルブルと振る。
晴人の行動は『地獄に仏』
不幸中の幸いだったかもしれない。
まっすぐ帰らなくて良かったぁ~
「でも晴人
よくあの般若の一之瀬さんに言えたわね!」
「まあね」って愛情たっぷりドヤ顔してる晴人