シュールな関係
胡坐をかいて目の前に座る黒王子
微笑みの欠片もない。
「裏切る奴のツラはこ…こんな顔でごごござ…います」
向かい側に正座をし、下げてる頭を少し上げる。
ぷうーっと上に煙を吐く音だけが響き
棘のある視線で気まずさと罪悪感が高まる。
余計なこと言ったかしら…
一緒の空間にいることにすら恐怖で心臓が破裂しそうになる。
「お前にはお仕置きが必要だな・・・
歯を食いしばって目を瞑れ!!」
えっ―――!!
いきなり殴られる!?
「ま・・・待ってください!!
わたしだけが悪いですか?
一之瀬さんもズルイですよ!!
家のことや山の手グループのこと全然話してくれないから
話にズレが出たんですよ!!
何がお母様と簡単に会うだけよお父様まで出してきて!!」
「俺に楯突くとはおまえも度胸があるじゃないか」
鋭くとがった眼差しがギリギリと心臓に突き刺さる・・・
「お父様が会長なんて聞いてません!!
でも、結果的には申し訳ないことしたと思っています
許して下さい、とは言いません」
言いたいことは言ったから
さぁ
一発殴られよう・・・