シュールな関係

「その前に…聞かせてください


・・・・あれからどうなりましたか?」


「ほぉ~ 

多少は罪責感の自覚はあるようだなぁ」



鬼の声を聴きながら

恐怖と同様に後ろめたさも感じ恐る恐る尋ねた


「もしかしてわたしのことを

責められてお見合いの話が進められたとか?


それともさらにヒートアップして大ゲンカになったとか?って


考えてました」


「他には?」



「も・・・もしかしてわたしが邪魔だから


廃棄処分がてら発展途上国の海外支社に移動…とか」




「いいとこ突いてるじゃないか」


その答弁に身体が更に硬直する



会長に頼めばわたしの身体はどうにでもなる


移動 それも海外?

海外は行ったことすらないのに…


そうなったら晴人は?わたしはどうなるの?



心臓がバクバクとしている。

これ以上聞くもの恐ろしくて耳も塞いでしまいたい気分だ。




「もし先に俺が山の手グループの跡取りを

話していたら――――


どうした?


おまえは断っただろ?」



「当たり前です 

それなりに身分をわきまえて ますので」



「だろ?

会社でも内密だからお前にも言わなかったんだ」



さすが言わなくて正解





・・・・・な訳ないでしょ!


現場でバレる話すなら前もって言えつーの!



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