シュールな関係
一之瀬さんの

玉の輿なら飛びつく子も多いかもしれないけど-----


わたしには無理だなぁ~





「あれからどうなったか本当に聞く気あるか?」



目を瞑り、殴られる覚悟も決めてコクリと頷く



「結果はこうだ――――」



煙草の香りが

微かに鼻をかすめたと思うと



唇に


柔らかいものが触れた・・・





「ん――――っ!?」


テーブル越しに一之瀬さんが身体を乗り出して

わたしの唇に触れている―――。



反動的に目を開けると一之瀬さんの顔が目の前にある!!





「わわわわわぁ~~~~っ!!」


キッ・・・キスしてる!?


整った顔のアップは心の破壊力が大きすぎるっ!



反り返るように後ろの壁に倒れ込むわたし・・・




「失礼します」

ガラガラと障子が開いて

店主が鰻のお重と

汁物をお盆にいれて持ってきた。




「一之瀬様ごゆっくり」



頭を下げる店主にすら


ボー然として固まってしまい動けないわたし・・・



< 148 / 441 >

この作品をシェア

pagetop