シュールな関係
/// パーンっ!!///
言葉よりも先に手が動いていた。
無意識にわたしは思いっきり一磨の頬を叩いていた。
最低!!
本当に最低なやつ!!
人の心を逆なでする言葉に悔しくって下唇をかむ。
一磨は痛みで一瞬顔が歪んだ気がしたが
直ぐに清々しい顔でわたしを見て自分の頬に手を当てた。
「奈緒ちゃん 面白いねぇ~」
そして笑いながら「おっ 大和遅かったな」
入ってくる大和に手を上げた。
振り返ると大和がモデルのようにスラッとした綺麗な女と腕を
組んでいる。
「奈緒ちゃんをここで見かけて、呼び出し入れたんだよ」
こそっとあたしに囁く彼の中では
まだゲームが続いているのだろう。
この後の展開を、あたしの行動ウォッチングして興がるのだろう。
一緒にいるのは新しいセフレ?
それとも一夜限りの相手?
どっちでも私は関係ないけどね
相変わらず話ず手が早いと思っただけよ
「奈緒・・・?
どうしてここにきたんだ?
一磨 お前何かしたのか!?」
呼びされただけで状況がつかめていない大和が一磨に鋭い一瞥を投げる。
知らない間にわたしの頬から一筋の涙がこぼれていたから・・・