シュールな関係
あたしのことを気に入ったって一之瀬さんに油断させ

『お義父さん』と呼んでもいい

そんな優しく見せる瞳の奥ではわたしを

排除しようと計らっていたのね?



一之瀬さん・・・ 


わたしのこと―――――




会長に気に入られてるって言いましたよね?


今度一緒に会おうって・・・



たしかに今、会長と二人でお会いしてますが


大きな勘違いよ!!



ほらわたしの心にペシペシといや・・・バシバシかな?




3千万を叩きつけてますよっ

お宅のお父上が!!







一之瀬さんには

認めたような素振りをして

わたしからフラせることが目的なの?



ちゃんとこの前断ったのに、信じて貰えないから

手切れ金?

証書でも書かせてお金で解決させようと!?



これは会長の頭脳プレーなのね!?



貧乏人の怒りが導火線に火を付ける。



「一之瀬さんのお父さま


お言葉ですが―――

お金なんて1円たりとも要りません


わたし言いましたよね?



一之瀬さんはご両親の勧めた相手と結婚した方が幸せになれるって。


彼が何と言おうが金輪際、会社の仕事以上の

お付き合いは一切しませんのでどうぞご安心下さい




それと、一つお伺いしても宜しいですか?」




「なんだね?」



「会長はわたしが貧乏人だから借金があるから

多額な金額を出されたのですか?



わたしなら喜んでその申し出を受けると思われましたか!?」



率直な質問を投げかける。

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