シュールな関係
もういい加減十分に感じてるけど

この人達はお金があると

人の心を簡単に動かせれると思っているのかしら?



「確かにお金は必要です

だけどこれって買収みたいですよね?


どんな形にしろ、もう彼を裏切るようなことをしたくはありません


借金も自分で働いて返すつもりですので・・・」



「正直は馬鹿を見ると言うか―――…

欲がないというか、君は甘いね


正直受け取ってもらうつもりで来たんだが?」


大きく肩を揺らしてため息を出す。


「わたしが受け取った方が安心されるんでしたら

事業団体でも何処にでも寄付なり好きに

わたしの名前でしてください



雅也さんにどう言ってもらってもかまいません。


これで満足ですか?」


自社の会長に対して生意気な口を聞き、

このままの流れだと親子共に敵になるかもしれない。



もしかして、あたしが必要になるのは辞表になるのだろうか…




「申し訳ありませんが

今からバイトなのでお引き取り下さい」


思っていたより時間が過ぎている。

遅れる訳にはいかない



「会員制の日本料理店でのバイトだったね?」


どうせ調べてるから聞く前から分かってるんでしょ?



タヌキおやじめっ


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