シュールな関係
「俺さ 姉ちゃんが幸せになってくれるならこのまま
流されてもいいと思うよ
今まで浮いた話も一つも無かったんだしさ
それって全部俺の為だよね?」
晴人が少し寂しそうな眼を向けた。
「晴人のせいじゃないよ
それに一之瀬さんとは恋愛感情はお互いないのよ」
「そうかな?
人の気持ちは変わるからね
意識して見てごらんよ
姉ちゃんも前と今とは一之瀬さんの見方も
少しは変わったんじゃない?」
言われてみれば確かにそう。
ワガママに振り回されつつも
面倒見のいいだけのただの先輩だけだったのに
今はあの笑顔にドキッとしたり
一緒にいるのが自然になっているような気もする。
そう言えばわたしーーー
手を繋いだり肩を組まれたりキスもしたのよね!?
ハンサムな顔はアップで見るとよりド・ハンサムだったのを思い出し
改まって考えるとドキドキする
「もぉ~~~!!
わたしが晴人に話してるのに難しいこと聞かないでよ~!」
あぁ~~
やっぱり恋愛に関しては初段の私・・・
会長にも降り回られて一之瀬さんの気持ちも真意も分からず
自分の感情や進む道も分からない。
ああぁ… 一体どうすればいいのだろう!