シュールな関係
ポンッとわたしの肩に手を叩き

いつになく朗らかな社長が嬉しそうに話す。



よほど自慢の息子さんみたい

目じりに微笑みシワが寄り、嬉しそうに語る姿を見て自然にあたしの笑みも増える。




暖かい風がわたしの心を温め、一緒に幸せな気分になった。





型にはまらないい子か~!


最近、悪性をよく見ているから

性格重視のわたしとしても気になるところ




この社長の息子さんだもの

さぞかし思いやりがあって穏やかないい人だろうな~!



わたしの妄想が膨らむ。





ふふっ 



なんだか私まで幸せな気分になる


それに嬉しくてしょうがない




『奈緒くんと多恵は親子みたいだろ?なら私とも身内みたいなものだ』って

社長が言ってくれた。



けど、そう言ってもらいつつも

家族3人で会うのにわたしも一緒に席に同席してもいいのかしら?



噂の自慢の息子さんも一度お会いしたいし…いいかな?






―――って楽しみにしてたのに






ウソでしょ? 






某有名ホテルの最上階の中華レストラン



今夜は澄み切った空に夜景も綺麗で何もかも完璧なのに


個室のドアを開けて無遠慮に入って来た男性・・・・







「大和!?」







自分が夢を見てるの!?




それとも幻想?




どうして大和がここにいるの!?
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