シュールな関係
「どうして大和がここにいるの?」


一瞬にして様々な考えが脳裏に浮かぶ・・・。



もしかしてウエーター…とか?


いやいや、茶髪に皮ジャンにジーンズ姿では絶対にあり得ない。



そっ、そうだわ!!


部屋間違えたのよね? 馬鹿だもんね



うんうん、それならありえる一人で納得してコクコクと一人頷くわたし。



それならさっさと追い出して―――



「大和 ひさしぶりだな 


来てくれてありがとう」



「親父?」

大和が奇想天外の顔でわたしを一瞥し

唐突にその場を切り刻むような鋭い表情に変わる。


しゃ・・・社長ぉ~


今---- わたしの予想を

ことごとく打ち砕きましたね・・・




本当に大和が息子!?





社長の自慢の息子ってーーー


ここにいて、凄い剣幕をしてる大和ですか?



ガラガラガラとわたしの中の理想の息子像が崩れ落ちる・・・




【型にはまらない素直でいい子って言いましたよね。



社長の目は節穴だろうか?


何処が自慢なんですか?


判断基準がおかしいというか、眼が曇ってると言うか…


ハッキリ言って目が節穴です。




それと同時に以前に大和が

『お前は愛人の子だ・・って言われると切れそうになる』


彼が言った言葉が脳裏に浮かぶ。
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