シュールな関係

「今別に返事をしなくてもいいだろ?


今日はそんな話するつもりで来たんじゃねぇしな


即答して欲しかったら答えはNOだ!

長いこと愛人の子と言われ来て、今さらどうにかしたいとは思ってない」



なんだか聞いてはいけない、わたしが触れてはいけない感じの会話


部外者はさり気なくトイレでも行くのがベストよね?


気を利かせつつも自然に席を立とうとすると

「奈緒? 何処に行くんだ?」と、腕を掴まれる。



「ちょっとトイレにとか言うなよ」

自分が言う前にサラリと当てられトイレ作戦は実行前に失敗



「そうだな 

俺は話も終わったしあとはもう邪魔だし、


俺とこいつは出ていくわ

奈緒 行くぞ」


立ち上がった大和があたしの腕をつかみ連れ出そうとする・


「えっ?

行くって何処に、誰と?」


ナゼわたしがあなたと・・・?

そして一体何処に!?




「お前がいると邪魔なんだよ

相変わらず空気が読めねぇ奴だなあ 

ったく、ほらっ さっさと来い」



わたしが空気が読めないって!?


「待って待って!

わたしが邪魔なのは分かるけど

大和はここに残るべきでしょ!?」


腕を引っ張られても足を踏ん張って動かないわたし。




「大和、何言ってるの? 


一緒に行かないわよ


大和はちゃんと残って話し合って親睦を深めるのよ

大切な話そうだからわたしだけ失礼します



では 失礼します」


社長と多恵さんに挨拶をしつつも足早に去るが、



「おい 奈緒 待てよ!」

背後から声が追いかけてくる



来ないで! 来ないで!

お願い 追いかけて来ないで!!




もうこれ以上大和と一緒にいたくないし


ややこしい話に巻き込まないで!


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