シュールな関係
「前にここで「俺は愛人の子」って言ったろ?」


黙って頷くわたし。


「その通り俺は椎名の愛人の子だ

だから一応親父の椎名は毎月多額の金を送金してくる

俺はその金を貰いまくりで  使い放題の贅沢三昧の生活をしてるよ

これからも金くれる、子供は俺だけ、資産家だから財産もある

俺って優良物件で将来は超安泰だろ?」


笑顔一つなく話す大和の手からはカランとグラスから寂しいような氷の音が響く


「・・・・・・・」

こういう話題ホントは話したくないよね


う~ん

何処までが本心なんだろう・・・


『愛人の子だって言われると切れそうになる』

そう言ってたものね


大和の心にどんな傷があるのかしら?

強がって生きて来たんだろうな


冷めた大和とは反対にホテルでも社長は凄く嬉しそうだったけど大和のお母さんは!?


多恵さんと結婚を考え、大和派籍にちゃんと入れたいとか話してたし…どうなってるんだろう


愛人の子だとか聞かされ1

『あっ そういってたよね! それで?』な~んて簡単に答えれないでしょ?



親も子も知ってるだけに

うううっ~

慰めの言葉も励ましの言葉も出てこない

本当に何て言えばいいのだろう。


わたしの脳内はボキャブラリーが少なすぎる!


女子力も足りな過ぎ!!


ここで女子力は関係ないけど…。


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