シュールな関係
「ぶぶっ おもしれ~
大和って意外と奥手か、それともただの馬鹿?
アイツ奈緒ちゃんのこと好きだよ
それに二人とも『運命の再会』をし熱いキスをしたんだろ?」
またそんなシークレットネタを知ってるのね!
男の喋りってみっともないと思わないのか。
「あなた達って男のクセにベラベラ話して、仲良すぎじゃない?
二人で同じベッドで暮らしてる仲じゃんじゃないの?」
「仲いいけどさ~
さすがに俺もあのワガママには振りまわれたくないからな」
うんざり、勘弁とばかり眉をしかめる。
「一磨君も同じくらい毒キャラだよ」
言うつもりがなかったが思わず口からポロリとこぼれる。
「奈緒ちゃん、その口調 冷たいなぁ~
でもそこが魅力だよねぇ
僕のことは一磨でいいから、その方が親密に聞こえるし!
ねぇ、それより奈緒ちゃんは大和のことどう思ってるの?
何とも思ってないなら僕にしない?
実家は金持ちだし、母はデザイナー、兄は―――」
「おい 一磨! 何を親密に話してるんだよ
奈緒、お前も素振りのある顔して…
この前殴ってただろ? それなのに仲良く話すなっ」
低めの声で鋭い目で睨みながら、間に割り込んできた。
「この前のコトをちょっと話してただけだよ
それと大和より僕の方がいいからどう、ってね!」
「こいつタラシだからやめとけよ、一磨もいい加減にしろよな」
「もう奈緒ちゃんと一磨って呼び合う仲だしね
それに僕は真剣に想ったら一途だよ」
ウインクをあたしに飛ばすのを見て、凄い剣幕で今にも飛び付きそうな大和を
でサラリとかわすなんて、一磨 あなた…
さすが大和の友達だわ。