シュールな関係
コピー室で留美と明日の書類の用意をしていると
仕事終了の時間が近づいてきた。
「奈緒先輩、今日の送別会の会費は8千円とお高いのでしっかり元をとって下さいね
ビックリするくらい最高の食事用意したんですよぉ!」
えへん、とドヤ顔で留美があたしをみる。
「ちょっと、でも高すぎない!?
わたしが幹事の時は大体5千円で飲み放題だよ」
「一之瀬さんの口に合うように喜ばれるように高級食料理にこだわりました!」
留美がこだわるの基準のトップは一之瀬さんのようだ
「高級食材って、どんなの頼んだの?」
「えっとですねぇ ロブスターにフォアグラのリゾット
ウニや魚介類のパスタステーキサラダ…でしょ
それにピザの種類も沢山そろえたし、シェフご自慢のデザートや
ワイン類のアルコールも豊富ですよ」
「なんて美味しそうなの、留美!
聞いてよかった。凄く楽しみになってきた! 」
憂鬱だった気分が跳ね飛ばされて、ご馳走を想像するだけで幸せになる。
余ったらお持ち帰りなんてしていいのかしら?
ついつい貧乏じみたことを考えてしまうわっ!
「あっー!! もうこんな時間 急がなくっちゃ」
留美が悲鳴を上げるような声を上げだす。
「受付けって大変だから、あとはやっておくから留美は行って!」
「ありがとうございます、奈緒先輩
7時に始まるので絶対に遅れないで来て下さいね!」
「もちろん、後でね!」
では、とチラチラ時計を気にしてた留美は急いでロッカー室に走る。