シュールな関係
今のわたしには流れるようなその木の揺れ…お化けのように不気味で
心休まる場所とは大きくかけ離れて心臓に悪い。

滅入った気分が膨らんで、寒さと共に体感温度がどんどんと下がってる気がするんだけど!?

気のせいじゃない。本当に寒いんだもん。


何処からかSOSは出来ないの!?

そうだわたしには晴人がいる! 私のシグナル感じてくれない!?

『晴人 姉 ピンチ 助けて!』かすかな希望を込めて姉なりの念を送る。


この際恥をしのんで大和でも、一磨でもいい。

「どうして今日に屋上まで乗り込んでこないの!バカ男!!」八つ当たりに叫ぶ。


そもそもわたしこんな場所にいるのは一之瀬さんのせい。


今頃は上機嫌で美味しいの食べていたのに!

一之瀬さんのせいでこんなハメにあっているのに…!

それも知らずにあの人は暖かい場所にいると、考えるだけでムカムカしてくる。



わたしを閉じ込めた人たちはどうしているのかしら?

勿論ながら送別会に参加してるよわね?

チャンスとばかりに一之瀬さんの横に座って美味しモノ食べて、色気出して笑ってるのかしら?

女子社員だけでも100人が集まると言ってけど見つけてやる!

「カーディガンもポーチも返して!

一之瀬さんも大和もみんな許してなるものか!!」


泣きそうになる気持ちを抑え、心が折れないように必死に叫ぶ。

だけど、熱い怒りと対称にジッとしていると手足が冷たくなってくる。


痺れに似た感覚に身体を動かさなくっちゃ、と

思い立ちあがるが、思わず北風を直にくらい身震いがして直ぐにドアの隅に小さく縮こまった。


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