シュールな関係
「・・・情けね 」
俺は何してんだ、壁に体重をあずけ髪をかき上げた。
女一人に振り回されてさっ 自分に問いかけながら鼻で笑う
俺は一体どうしたいんだ?
『一之瀬さんのことちゃんとするようにって言ってるんです
一之瀬さんも今後のコト真剣に考えて下さい』
晴人に言われたことが俺の頭をよぎる。
たった二人の家族だ
晴人が姉の事を心配する気持ちは分かる
奈緒を手元に置いておくか、解放するかを決めないといけないのか?
考えてもなかった
始めは奈緒が営業に来た時は、俺は関わるつもりなんて全くなかった。
だけどあいつはエクセルもろくに使えねないだけでなく
ここでは最低限のの英語話もダメでカタコトで仕事もろくに出来なかった。
失敗ばかりで危なっかしくて見てられなかった。
なのにいつの間にか知らない間に俺はあいつを手元に置いていた。
見た目には人当たりよくしているが、実際にはめんどくさがりの俺、がだ。
奈緒は俺に反抗的な口答えはするが、仕事には真面目で
周りにいる女たちと違い色仕掛けをしてくることもなく、サバサバしている。
そうかと思えば からかうと急に
顔を真っ赤にして怒るし、見てる
だけで飽きなく・・・
ただいつの間にか、俺の傍にいつも置いていた。