シュールな関係
「さあさあ、飲んで貰いますよ」
テーブルに戻ると席を外してた罰として詫びとして
同期がグラスとワインを持ってくる。
「学生じゃあるまいし 駆けつけ3杯はないだろ?」
笑いながら俺は並々と注がれ、味わうこともなく飲まされる。
その間にも俺は何度もポケットに手を当てて携帯の振動を確かめるが、
連絡はくることはない
「一之瀬さんどうしたんすか心ここにあらず…て感じですよ?
一之瀬さんていいですよねぇ
仕事で出来て、男前で、凄くモテて…
何か男の俺から見てもカッコよくてドキドキするのですが?」
「惚れんなよ、って…同姓に褒められるのも悪くないな」
「いや 俺マジで一之瀬さんのその悩める姿…///萌えますって!
なのに…俺を捨てて・・・海外事業部に行くなんてひどいっす!!」
いつも俺を慕っている佐藤がアルコールの勢いで抱きついてくる。
佐藤って、確か酒に弱かったよな…酒乱か?
キツめのを飲ませて黙らせよう…
俺は佐藤をいじりながら酒を飲ませる。
「佐藤さんったら一之瀬さんを独占しすぎですよ、私達からも注がせてくださ~い」
「君たちも飲む?グラスあるから用意するよ」
優しく彼女たちに話しかけてワインを注いであげる。
キャー嬉しい、ってこいつらは言うけれど
俺のトコに来て酒を飲むだけでをを喜んでいるのかサッパ分からねぇ。