シュールな関係
「一之瀬さんに着替え…させてもらった…ってこと?」
「ブラとショーツもクリーニングに出しておいたから」
うエッ!! ダメージを食らった
「やだぁーもう、濡れてても、それで良かったのに!」
それに下着にクリーニングって、どういう事よっ!
お金持ちの考えは理解できないわっ!
「俺がしないなら山本が着かえをするって、言ったしな」
CEO秘書の山本さん?
山本さってドクターだったの?
やだやだ、どっちも嫌に決まってるでしょ!
一之瀬さんだけ見られた?
それとも二人に全裸を見たって、聞くべき?
頭の中で考えたくもない疑問符がエンドレスに駆け巡る。
着替えをして貰ったのなら…全て見られてるはずだわ。
「わたしの裸を、見たってことですよね…?」
「見たくはなかったけどな」
ニヤリと不敵な笑いが返る彼を、ギッと睨む。
「それだけじゃないんだぞ
「着替えのあと、山本が点滴の用意をして
俺はここでお前の髪を拭きドライヤーで乾かせてたら
『寒い 寒い…』って奈緒が震えるから
室内の温度も、ウオーターベッドの温度上げたが
震えがとならないから
抱きしめて、添い寝までしてやったんだぞ!!
奈緒って俺に惚れてるのか?
抱き付いてきて、足からめて離れなかったんだぞ?」
裸を見られて、抱きしめられ、添い寝で絡む!?
ひや―ぁ キツすぎる。
そんなことまでしていたの?
記憶のなかった時のあたし!
ウグッ ゲホッ ゴホッ…
キックにパンチにアッパーをくらったようだ
あわわわっ・・・脳振とうを起こしそう!
ーーーっていうか、ここから消え去りたい・・・