シュールな関係
「ところで、神崎様のお話とはなんでしょうか?」

「わたしの話…って何か…!?」

思わず聞き返しあっと、思い出す。


このタイミングで言える訳ないじゃないのっ!!

『お世話になりました今から自宅に帰ります』って!

会長の行動に驚かされて予定変更するしかない。


「山本さん 申し訳ありません

とても厚かましいお願いですが

会長にお会いできるようにセッティングを

少しだけ…

作って頂けないでしょうか?」


「神崎様ならそうおっしゃられると

思っておりましたので既に調整済みです。」


さすが、スーパー秘書


「では、お昼に衣装を数点運ばせます


セレブ御用達のメイクアーティストと

美容師を用意いたします」


えっ それは困る!!


「いえっ 

パーティの前に少しお時間を作って頂くだけで…」



「会長は分刻みのスケジュールな方ですので

神崎様には申し訳ありませんが

こちらに合わせて頂きます」


「・・・・はい」

そうなればもう敏腕秘書山本さんに言われるようにするしかない。


彼は落ち度なくデザイナーに、スタイリスト…

宝石商と…次々と電話をかけ手配に動き出す。




「神崎様

パーティでは会話が基本となりますので


今から心構えを少しお話しいたしますが

よろしいでしょうか?」


心構えなんて知らないわ


さすがスーパー秘書 山本様

それは心強くて嬉しい!!


「ありがとうございます

是非 ご伝授下さい」



ゴクリと唾をのみ込み

愛弟子状態になるわたし…。

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