シュールな関係


わたしはそれどころじゃないんだったわ!

こんなピンチでドツボな状況にハマっている暇はないのよ


「山本さんはどこ!?」


近くにいる山本を探し出し

直ぐに会長に会いたいと伝える。



「奈緒さま 申し訳ありません


ただ今こちらに向かわれているそうですが… 


交通渋滞でもう暫くかかるそうです」



ええっ、まだ遅れるの!?



「渋滞?

移動はヘリコプターを使われてるんじゃないのですか?」


「都内は規制が多いので」

何でこういう時にヘリを使わないのよっ



わたしに4千万払うなら近場にヘリポートでも借りたらどうなのよっ!!

ついつい自己中な考えになってしまう。



「神崎様にはご不便をおかけします


今日は車の移動ですが・・・

こちらのホテルは頻繁に使いますので次回からは

近辺のヘリポートの手配が

直ぐにでもいけるように

国土交通大臣に話しておきます」


「いえいえ、そんなつもりは…」



「神崎様がご希望され…

今後雅也様とご使用されるのであれば


このホテルを買い取りヘリポートの建設も

視野に入れて…会長にお話しいたしますまが…」



真面目な顔をして山本さんが答える



「すみません

そんなつもりで言ったのでは…

待たせて…頂きます」


アワワわっ…


わたしのお粗末な考えも

自己中発言も訂正!!

< 315 / 441 >

この作品をシェア

pagetop