シュールな関係
「では私も
ハッキリと言わせて頂きます
私のお見受けするところ
奈緒さまとのご関係はそれほど
お進みではないのかと…感じております
まるで『偽装』に付き合わせてるかのような?
会長に報告するような
野暮なことはいたしておりませんが
いかがでしょうか?」
確信を突いてるかのように真っ直ぐに一之瀬見る。
二人がそんな会話をしているとは
全く気付きもせず
シャンパン片手に
無邪気に話している大和とわたし
一磨は「光の会」のお嬢様方に捕まったようで
ダンスを踊っている。
見た目が好男子なだけに優雅に踊る姿はさすがにサマになり
続々と順番待ちが増えている。
「奈緒
すげー綺麗で驚いたよ
それプロのメイクか?
ネックレスも本物のダイヤだろ
それにしても…お前
猿にも衣装ってヤツか?」
笑いながら大和がお代わりのシャンパンを用意する
「サルにも衣装って…!
大和こそスーツ来て今日は七五三か何かなの?」
上機嫌で笑いながら飲む。
チェック×ブラックのスーツに
茶髪もグロスでネジった感じが
良く似合う。
個性たっぷっりで…
二重の綺麗な目に
整った顔立ち
薄い唇に細身の身体
芸能人にすら引けをとらないいい男だ
「俺は奈緒のコト褒めてるのに
おまえはけなすのか?」
「あら…
わたしも褒めてるつもりだけど?」
ふふっ
やっぱり大和は気兼ねせず話せて
気楽な男だわ