シュールな関係

「やっぱりそうかぁ」


いつもわたしは傍に居るだけで

一之瀬さんに

振り回される役目なのね…



「だけど一緒にいない今も

まだ視線が痛いのはどうして？」

こっちは全く意味不明


「それはな―――

御曹司の次は俺らと一緒だろ？」



「大和達と一緒だから？」


「俺らの立場も知ってるだろ？」


そうか！

社長の色息子に頭取とデザイナーの好男子

逆ハーレム状態と思われてるのね



「それに お前の事を見てるのは

大体、光の会に関わる奴らだな」


あぁ　

後継者・セレブメンバーって言ってた人たちね


年配の方は　きっとその人たちの身内で

わたしをチェックしてる訳ね



「あと…山本」


「山本って？」


誰？　それとも秘書の山本さん…のコト？


「ああ　見てみろよ


あっちで お前が粗相しないように

ガン見してんじゃねーか！



そうだ　面白れぇこと考えた！！

俺とイチャつくとこ山本に見せとこーぜ？」



うわっやだっ　本当だ　


遠くからでも山本さんの監視の視線を感じる


「何のためにそんなことするのよ」

「既成事実作っとかないとな！」


大和が…悪戯っぽく笑いながらワザと近寄って来る。


後ろから、息が伝わるくらい身体を密着させると

指でツツッーと肩から下に

滑らすようにわたしの腕を…触る